2010年02月03日

『竜馬がゆく』1〜4




司馬遼太郎の傑作中の傑作。

この本を読めば、竜馬ファンにならずにいられない。
坂本竜馬の激動の生涯を描く大作。

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司馬遼太郎の小説の中で『坂の上の雲』の次に好きな作品である。
純粋な読み物として見ると、『坂の上の雲』を上回る。
是非、お薦めしたい作品だ。

今回は8巻のうちの前半。
竜馬はまだ何をすべきか分からないでいる。

子供のころは泣き虫で小便たれ。
大器の片鱗を見せずにいたが、剣術を憶えてめきめき腕を上げ、
見違えるようになる。

そんな竜馬が剣術修行で江戸へ出る。
千葉道場に入門し、北辰一刀流の免許皆伝を得、剣術では竜馬に
太刀打ちできる者は数えるのみ。
黒船騒動で衝撃を受けるも、剣術が面白くてたまらず、剣術に
励む日々。
まだ何をすべきかは見つからない。

司馬遼太郎は竜馬を天衣無縫な若者として生き生きと描いており、
竜馬の魅力が伝わってくる。

同じ土佐出身の武市半平太との交友は見ごたえがある。
お互いに認め合い、友情を持ちつつも違う生き方を選んでゆく。
武市半平太は土佐藩全体を勤皇化しようとするのに対して、
竜馬は否定的だ。
なぜなら、竜馬は土佐藩に限界を感じていたからだ。

上士と下士との対立は根深いものがある。
山内家の家臣である上士は旧長宗我部の家臣の下士を極端なまでに
差別していた。
しかも山内氏は徳川家に恩義を感じている家である。
倒幕を夢見る竜馬は、土佐藩では無理だと感じ、脱藩するので
あった。

一見迂遠そうに見える竜馬の行動であったが、竜馬はまだ時節が
来ないと見ていたのであった。
武市半平太を首魁とする土佐勤皇党は一時は勢いを得たが、
老公山内容堂により切腹させられ、土佐勤皇党は滅んでしまう。

そんなとき、竜馬は幕臣勝海舟の弟子となり、ついに一隻の軍艦を
手に入れるのであった。

『坂の上の雲』と異なり、竜馬と女性とのやりとりも多い。
前半では「お田鶴様」と「さな子」。
お田鶴様は架空の人物だが、モデルは「龍馬伝」に出てくる
平井加尾のよう。
二人とは結局結ばれないが、第4巻で「おりょう」との運命的な
出会いがある。

『龍馬伝』との対比も面白い。
例えば、『龍馬伝』では武市半平太は酒を飲めないことに
なっていたが、『竜馬がゆく』ではそうではない。
本当はどうだったんだろうか?

『竜馬がゆく』を初めて読んだのは大学生のときだが、改めて
読み返すと当時とは違う発見がある。
この小説の主題は、事をなす男の条件であろうか。

スローテンポで進んだ4巻までの竜馬が5巻以降では急展開を
見せる。
思想、政略、戦争、恋愛と目が話せない展開になってくる。

5巻以降の書評もお楽しみに。

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参考書籍

龍馬伝 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)


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posted by yamataka at 22:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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