2009年12月27日

『坂の上の雲』1,2



NHKの放送が始まりました。

3人の主人公を演じる阿部寛本木雅弘香川照之はそれぞれ
いい演技をしています。

今回は、原作の1,2巻から印象に残る箇所をとりあげます。

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1,2巻は秋山好古の少年時代から始まります。

時は明治。
明治維新により近代国家の仲間入りした日本が急激な勢いで
先進国に追いつこうとしていた時代です。

松山出身の秋山好古、真之兄弟、正岡子規という3人の若者が
この物語の中心です。
封建制度における固定的身分制度から解き放たれ、
誰もが勉強すれば立身出世できると信じていた時代。
3人の若者も立身出世を夢見て勉強に励みます。

第2巻で3人の進むべき道が決まります。
秋山好古は陸軍、秋山真之は海軍、そして正岡子規は俳諧です。

1,2巻では印象に残る言葉が数多く出てきます。
その中からいくつかを紹介します。

主力殲滅主義

モルトケ戦術のあたらしさは、主力殲滅主義にあるであろう。
戦場における枝葉の現象に目もくれず、敵の主力がどこに
いるかをすばやく知り、味方の最大の力をそこに集結させて
一挙に攻撃し殲滅するというものであった。日露戦争における
奉天大会戦で日本陸軍がとった方法はこのモルトケの思想で
あるといっていい。(第1巻 p.220)

モルトケとは当時のドイツの参謀総長で、普仏戦争では
モルトケの戦略戦術によりフランスを破りました。
現代の経営における「選択と集中」にあたるものでしょう。

事前準備

ドイツ人メッケルによる陸軍大学校の講義での発言。
「戦いは出鼻で勝たねばならぬ」
「宣戦布告のあとで軍隊を動因するような愚はするな」
(第1巻 p.225)

事前準備が重要と解釈しました。

以下は、印象に残る箇所のみ記載します。

「人間のえらさに尺度がいくつもあるが、最少の報酬でもっとも
多くはたらく人ほどえらいひとぞな。一の報酬で十の働きをする
ひとは、百の報酬で百の働きをする人よりえらいのぞな」
(第2巻 p.24 正岡子規)

秋山好古は同時代のあらゆるひとびとから「最後の古武士」とか、
戦国の豪傑の再来などといわれた。
しかし本来はどうなのであろう。
かれは自己教育の結果、「豪傑」になったのであろう。
(第2巻 p.90)

「戦場でほんとうに必要なのは勇猛が自慢の男ではなく、
まじめな者である」
(第2巻 p.98 戦国末期の武将 加藤嘉明)

「良句もできるが、駄句もできる。しかしできた駄句は捨てずに
書きとめておかねばならない。一厘五厘をむだにする者が
決して金持ちになれないように、自分のつくった句を粗末に
して書きとめておかぬひとはとてものこと、一流の作者には
なれない」(第2巻 p.169 正岡子規)

「明晰な目的樹立、そしてくるいない実施方法、そこまでの
ことは頭脳が考える。しかしそれを水火のなかで実施するのは
頭脳ではない。性格である。平素、そういう性格をつくらねば
ならない」(第2巻 p.206 秋山真之)

真之は、戦略戦術の天才といわれた。
が、ひょっとすると、天才ではないかもしれない。
そのことはかれ自身が知りぬいていた。
まず真之の特徴は、その発想法にあるらしい。
その発想法は、物事の要点はなにかということを考える。
要点の発見法は、過去のあらゆる型を見たり聞いたり調べる
ことであった。
「人間の頭に上下などはない。要点をつかむという能力と、
不要不急のものはきりすてるという大胆さだけが問題だ」
(第2巻 p.219)

「軍艦というものはいちど遠洋航海に出て帰ってくると、船底に
かきがらがいっぱいくっついて船あしがうんとおちる。
人間もおなじで、経験は必要じゃが、経験によってふえる智恵と
おなじ分量だけのかきがらが頭につく。智恵だけ採ってかきがらを
捨てるということは人間にとって大切なことじゃ。」
(第2巻 p.309 秋山真之)

生きていくうえで参考になる言葉がたくさんあります。
第3巻以降でも参考になる、あるいは教訓となる話が数多く
出てきます。
それらについても、追々紹介したいと思っています。

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坂の上の雲 第1部―NHKスペシャルドラマ・ガイド (教養・文化シリーズ)


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posted by yamataka at 10:02 | Comment(1) | TrackBack(0) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、突然お邪魔します。 民主党が政権交代して、よい事もありますが、外交や安全保障は混乱しています。
特に天皇陛下への小沢さんの強制会見要求ははたして日本人としての立場からの要求なのか
首をかしげざるを得ません。
そして民主党内の旧社会党議員は「外国人住民基本法」を通そうとしています。
この法案は5年間不法にでも滞在していれば、国籍を与え、選挙権や生活保護も日本人と同じに与えようとするものです。
なぜこれほど優遇するのでしょうか。まるで日本人を差別している?又日本を我々が知らない間に社会主義国に作り変えるようです。
今の不況下、お金を使うなら我々のために使って欲しいものです。
もし、あなたの、あるいは将来のお子さんの事をお考えなら、ぜひ下の語を検索して調べてみてください。  
色々な意見があることを知る事はけして無駄にはならないと思います。 失礼しました。      松田
「チャンネル桜動画 」    
「 国民が知らない反日の実態 」

Posted by 松田明 at 2009年12月27日 11:44
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